松井大阪府知事が安倍首相と連携し森友問題を幕引きか

「私学課にも安倍首相にも違法行為はない」と松井一郎大阪府知事

森友学園の設置認可問題(審査基準の不適合)を調査してきた大阪府は4月6日、私学課長の対応に違法性はないとして懲戒処分を見送り、厳重注意処分に止める甘い調査結果を発表した。審査自体には問題がなかったと結論づけ、5回も府を訪問した財務省近畿財務局の働きかけ(圧力)を不問に付そうとしたものといえる。

松井一郎大阪府知事も同じ立場だった。6日の囲み取材で「近畿財務局が5回訪ねているが、国の圧力、働きかけが私学課長の決定に影響を与えたと理解していいのか」と聞くと、知事は私学課長の違法行為を次のように否定した。

「(近畿財務局の訪問は私学課長の)判断には影響しているけど、違法なことをやっているわけではなくて、私学課もそういう国の意見(2007年の文部科学省規制緩和の通達)を受けて、『橋下知事時代と僕の時代の大きい教育改革の流れには沿っていこう』という風な判断はあったでしょう」

しかし大阪府私学課の異例の認可について「借地上への校舎建設は違法行為」といち早く指摘した元経産官僚の古賀茂明氏は「(府の)規制基準にはまず『学校の土地は借地ではいけません』と書いてあり、例外的に『運動場とか仮設の物置とかは借地の上に建ててもいい』と書いてある。例外を作る時に『校舎を入れてはダメ』としているのにもかかわらず、大阪府は『借地でいい』と認可をしている。完全に違法です」と断言する。

実際、6日に府教育庁と総務部が発表した「設置認可申請に関する検証報告」は、借地上の校舎建設を問題視。「本件借地を『自己所有』と同じ扱いにすることについて、リーガル(法律的な)チェックをしたか」との問いに、「(担当者の)D課長、C補佐及びB主査ともに、『特に問題あるとの認識はなかったので、確認は行なっていない』とのコメントであった」と回答するやりとりを紹介していた。

「リーガルチェックを怠ったのは国(近畿財務局)の精力的な働きかけの産物」と窺える記載も検証報告書にはあった。私学課職員は「借地が将来的に自己所有となることから問題はない」と判断したのだが、根拠として「近畿財務局からは『平成25年9月以降に適時、来課や問い合わせがあった』」「近畿財務局の照会文書に『取得等要望』に森友学園との記載があった」などを挙げていたからだ。国が精力的に働きかけた結果、府の違法行為を招いたのは明白だ。

さらに、府の聞き取り調査では、国会議員からの問い合わせがあったことも判明。2014年7月まで日本維新の会国会議員団代表だった平沼赳夫・元経済産業大臣(現在は自民党)から「森友学園の理事長に対する府の職員の態度が悪い」というクレームが入ったというのだ。ただし私学課内でも記憶している職員と記憶にない職員がいて、平沼事務所も「連絡を取ったことはない」と否定。

しかし元維新の上西小百合衆院議員は語る。「維新時代13年に平沼先生らから指示されて塚本幼稚園を視察しましたが、異様なのでブログなどで自ら発信することはありませんでした。平沼先生が府に問い合わせをしたとすれば、職員に影響を与えたと思います」「府の検証報告にある『(私学課長の)厳重注意処分』は、不祥事が多い維新の常套手段。身内をかばう時によく使う形だけの甘い処分です」。

【首相と連携し幕引きか】

近畿財務局の国有地払下げと府の私学認可は「ニワトリとタマゴの話」(鴻池祥肇事務所の陳情整理報告書)とたとえられた関係で、両者が足並みを揃えないと実現困難だった。ここに安倍晋三夫妻の働きかけが影響を与えたのか否かが疑惑解明の核心なのに、松井知事は「白」という結論を下した。

7日の囲み取材で「私学課の違法行為を認めなかったのは、近畿財務局や安倍首相に疑惑追及が及ばないようにするためか」と聞いたが、松井知事は「違法行為はない」という主張を繰り返した。

籠池前理事長の長男佳茂氏はツイッターで「安倍先生と松井知事の連携プレー」と指摘したが、幕引きもこの2人の連携プレーと疑いたくなるのだ。

http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/記事転載元です。